デザインとアートには大きな違いがある
デザインやアートが好きな人なら、より多くの人に見てもらえるようなところでの仕事をしていきたいと思うところです。
デザインとアートはよく一緒にされますが、実際に仕事として行う場合には求められるスキルには大きな違いがあります。
「デザイン」とは「住宅デザイン」や「Webデザイン」という言葉があるように、何らかの必要とされる機器や商品に対してその形状や色を決めていくということが仕事になります。
一方で「アート」とはそれを作品にすることで多くの人から評価を受けて商品にしていくというもののことです。
簡単にまとめれば「デザイン」とはあらかじめある製品の価値を高めるために行うものであり、「アート」とはその造形そのものが商品として販売できるものということです。
一見同じようなものではありますが、それはまずしっかりと違いを理解しておく必要があります。
そうしたことを踏まえて考えると、より多く仕事があるのは「デザイン」に関する業界です。
「デザイン」は世の中にあるあらゆる製品において求められるものであるので、基本的な知識を持ってそれぞれの業界に勤務してスキルを磨いていくということが仕事になります。
先に挙げた例で言えば「住宅デザイン」なら住宅メーカーや設計事務所、リフォームメーカーに勤務してそこでクライアントからの依頼を受けてデザインをしていくことが仕事になります。
一時期「デザイナーズマンション」という言葉が流行しましたが、中には機能面よりもデザイン性を重視する住宅もあるので、そうした特定の分野で活躍をしていくこともできます。
デザインに関する知識があればいいというわけではない
しかしデザイナーが担当をするのはデザインだけとはいえ、デザインに関する知識があればそれでよいというわけではありません。
住宅デザインなら設計に関する基本的な知識が求められますし、Webデザインなら見た目だけでなくそのページ全体の使いやすさやSEOといったWeb制作のためのテクニックが必要になってきます。
どの分野でのデザインの仕事をしていくにしても、デザイン+αの仕事ができることがプロとしての条件になってきます。
商業デザイナーとは別に、完全にアーティストとしての活動をしていくことももちろんできます。
グラフィックデザイナーとして優れた作品を発表し、それを販売したり個展を開いたりして世の中にアピールしているアーティストもたくさんいます。
ですがアーティストの場合はきちんと生活できる仕事にしていくまでにはかなりの修行や時間が必要になることもよくあります。