社会貢献をしたい人の仕事

就職先を決めるときの条件の上位は「社会貢献ができること」

ここ数年の間、新卒で就職を目指す若者にアンケートをとってみると、就職先を決めるときの条件の上位に「社会貢献ができること」を挙げる人が増えてきているようです。
経済が成長基調にある20~30年前までは、どちらかというと就職先に求めるものは「給与額」や「出世・昇進の可能性」「会社のステータス」などが大きかったものですが、今は金銭面での幸福感よりも心の充実感を優先したいという若者が増えてきているのかもしれません。
そんな時代背景もあり、ここ数年の間に急激に希望者を増やしているのがNPOやNGOといった民間の非営利団体です。
NPOとは「Nonprofit Organization」の略で、日本語では正式には「民間非営利組織」となっています。
一方NGOとは「Non-governmental Organization」の略であり、同じく「非政府組織」とされています。

利益を追求せずに活動を行う団体であるNPOとNGO

NPOもNGOもどちらの組織も、利益を追求せずに活動を行う団体です。
そして、区別としてはNPOが国内的な活動をメインにしているのに対し、NGOでは国境を超えた活動をしています。
NGOは法人組織として活動をしており、国連の一部として平和や人権問題の活動を世界各地で展開しています。
NPO、NGOの組織においては、企業と違って民間の有志によるボランティアがその活動の中心となっており、基本的に無給で各種の活動を行ないます。
しかしながら完全にボランティアでは組織の維持活動ができなくなってしまうので、内部の中核には有給で働くスタッフもいます。
NPOで働きたいと思う場合には、まずNPOの求人が出ていないかを調べ、そこで給与の支払いがあるかどうかを確認します。
NPOで正社員や役員として勤務して生活をしている人も多くいるのですが、その場合も他のサラリーマンの仕事に比べてかなり安い水準となることは知っておいた方がよいかもしれません。

ちなみに、NPO法人は条件が整えば誰でも設立をすることができ、法人としての名義を取得することができます。
ボランティア団体として活動するときにも、法人格を認めてもらうことで大きなメリットがあるので、もし自分で何か非営利組織を作りたいと思うのであれば、法人申請をしておくことを考えるとよいでしょう。
NPO法人を立ち上げるには、管轄官庁に申請書や定款、設立趣旨を記載した書類を提出します。そのあとだいたい4ヶ月くらいで認証がとれるようになっています。