酪農家はどんな仕事をするのか?
酪農家とは、乳牛を飼育しながら生乳を生産したり、生乳から乳製品を作る農家のお仕事です。
乳牛を飼育するという共通点はあるものの、生乳を出荷するのか、それともヨーグルトやチーズなどへと加工するのかなど、農家ごとに独自性のあるスタイルを持っている点が大きな特徴です。
具体的な仕事内容ですが、まず1つ目には搾乳の作業があります。
搾乳は1日2回行うのが一般的です。
搾乳前には病気予防や殺菌の目的で、乳首の消毒をしなければいけません。
この作業は機械化されている酪農家が多いですが、小規模な所では現在でも手作業で搾乳をしています。
2つ目の作業は、エサやりです。
乳牛は成長すると、1日あたり15キロ程度の干し草を食事とし、60リットルから80リットル程度の水を必要とします。
エサの確保も酪農家の大切な仕事で、酪農家の中には自家製で栽培する所も少なくありません。
3つ目の作業は、乳牛の体調管理が挙げられます。
牛の健康管理はとても重要で、必要なら獣医へ連れて行かなければいけません。
また、乳牛を人工授精によって繁殖することも酪農家の大切な職務です。
4つ目は清掃作業で、牛が生活する牛舎の清掃をして衛生環境を維持するとともに、わらの入れ替え作業も行います。
牛の生活環境が快適になることで、搾乳できる量や生乳の質が高まります。
酪農家はどんな人が向いているのか?
酪農家は、牛を中心とした生活を行います。
そのため、牛のお世話をすることが苦にならないことは酪農家になるための最低条件と言えるでしょう。
また酪農家は、牛にとって快適な気候や環境で暮らさなければいけません。
一般的には自然豊かな高原が多く、そうした冷涼な大自然に囲まれた場所で暮らしたい人にとって酪農家は向いているお仕事かもしれません。
生物の健康状態を観察できる洞察力を持っていることも、酪農家に求められる適正です。
わずかな体調の変化も見逃さずに適切な対応をすることは、普段から牛の状態をしっかり観察することで身につけられます。
体力に自信がある人も、酪農家に向いています。
毎日牛のお世話をするため、体力や根気があることは必要最低限の条件かもしれません。
また、毎日朝は早くから作業が始まるので、規則正しい生活ができる人も酪農家に向いています。
酪農家になる方法とは?
酪農家になるためには、いくつかの方法があります。
特別な学歴や資格は必要ありませんが、知識がゼロの状態から酪農家になれるわけではありません。
まずは農業大学や研修施設などで酪農に関する基本的な知識を学んだうえで、実際に酪農を営んでいる農場で働き、実践的なスキルを身に着けることになります。
農場を経営している企業へ就職したり、酪農ヘルパーとして働くなど働き方は様々ですし、農場ごとに異なる特性を学べます。