操作性を高めるUIデザイナー
近年のゲーム業界において急速に需要が高まってきているのがUIデザイナーという仕事です。
「UI」とは「ユーザーインターフェース」の略称で、パソコンやゲーム画面などで操作をするボタンの配置や色・形を考えていく仕事のことを言います。
私達がゲームをする時には、まずタイトル画面があってそこからゲームをスタートさせていきますが、この時にメインメニューに移動してキャラクターを選択したり、アイテムを装備させたり隊列を編成したりといった作業をしていくことになります。
有名なタイトルであるドラゴンクエストやファイナルファンタジーといったRPGではそうしたUIのデザインが非常に優れており、本来理解をするのが難しいゲームの世界の中でも直感的に何をどうすればよいかということを理解できるように作られています。
反対にシナリオやグラフィックはよいのに今ひとつヒットしないゲームの多くはこのUI部分のデザインが今ひとつ洗練されていないという印象があります。
わかりやすい例として挙げれば、私達が普段銀行やコンビニで利用しているATMの操作画面などがありますが、金融機関により非常にわかりやすく使いやすい画面をしているものもあれば、自分がしたい操作にはどうすればいいのかわかりにくく作られているものもあります。
ゲームそのものの企画は良くても、このUI次第で人気が継続するかどうかが決まることがあるということが業界に浸透してきたことにより、UIデザイナーという専門職が作られるようになりました。
具体的にはゲームのプロジェクトが立ち上がったときに、その世界観やシナリオ、全体の進行を理解した上で画面上にどういったメニューをつけていくかということをデザインすることが仕事になります。
プログラマーが兼任することもありますが、大きなプロジェクトの場合はまずUIデザインを先に仕上げてからその画面に沿って開発者が機能を埋め込んでいくという形で作業が進められます。
仕事したいなら随時情報チェック
UIデザイナーはデザイナーという名称が使われているもののファッションデザイナーなどと異なり、実用的なものを作れるかどうかというところがスキルになってきます。
区分的にはインダストリアルデザイナー(工業デザイナー)に近く、その画面を見た人が全体をきちんと把握することができるかということがデザインの良し悪しとなります。
就職はゲーム会社に就職をするかもしくはデザイン事務所でゲーム会社からデザインを受注して画面を作るのが一般的です。
最近は求人情報でも募集される機会が増えていますので、随時チェックするとよいでしょう。
UIデザイナーで必要なもの
UIデザイナーはゲームだけでなく、Webやソフトウェア関連などでも同様に仕事をしていくことができます。
最も大切なのはデザインと使いやすさの両方を意識して製作していくことができるかどうかです。
その場合、それを実現するのがプログラミングですので、開発に関連する知識も必要といえます。