ひな鑑別師になるには

ひな鑑別師の仕事内容

ひな鑑別師とは、ヒヨコのオスとメスを判別する職業のことです。
生まれて間もないヒヨコは外見ではオスメスの判別が難しいため、指で生殖突起に触れて確認します。
非常に多くのヒヨコを扱いますので、手に取って瞬時に判別していく必要があり、まさに職人技とも言える技術を持つエキスパートです。

ヒヨコはオスかメスかによって異なる目的で育てられますし、飼育の仕方も変わってきます。
そのため、ひな鑑別師の役割は非常に重要なものです。
日本だけでなく世界中でニーズが高い職業でもあり、実際に日本で養成を受けたひな鑑別師は海外で活躍することも多い傾向にあります。

鶏肉も鶏卵も、世界中で基本的な食材とされていて毎日膨大な消費量となっています。
その供給を支えているのがひな鑑別師であり、とてもやりがいのある仕事となります。

ひな鑑別師は鶏舎などの飼育場で働くことが多く、後は鶏などを扱う研究所で勤務する例もわずかながらあります。
全国に勤務地があり、ひな鑑別師という立場で専門の部署で働くことになります。
次から次へと送られてくるヒヨコを丁寧に受け止め、手の感覚でオスメスを判別し、それぞれのレーンに送り込んでいくというのが実際の作業となります。

ひな鑑別師に向いている人

動物に関わる仕事がしたい人、畜産業に携わりたいと思っている人に向いています。
そして、相手が命ある動物だということを理解し、繊細で非常に小さなヒヨコを丁寧に扱える人でなければなりません。

また、上記のように実際の作業はかなりのスピードで行っていくものです。
そのため、高い集中力と作業をスピーディーにこなしていくスキルも必要となります。
作業は多くの場合一人で黙々と行っていき、ずっとその作業を続けますので、コツコツと仕事をしていける資質も求められるでしょう。

ひな鑑別師のなり方

日本国内でひな鑑別師となるためには、基本的に「職業鑑別師」としての認定を受ける必要があります。
これには、「初生雛鑑別師」の資格を取らなければなりません。
公益財団法人の畜産協会が開いている初生雛鑑別養成所というところに入って訓練を受けます。
この養成所は25歳以下でないと入所できませんので、できるだけ早めに進路を定めるべきです。

そして、養成を終えてから孵化場において研修を積みます。
一定期間実務経験を積んでから、農林水産省指導で実施される高等考査を受けて合格して初めて認定を受けられます。

このように、ひな鑑別師になるには長い道のりが必要です。
まずは養成機関への入所をするために、応募要項などを確認して申し込みましょう。
認定資格を得られれば、各地の孵化場や鶏舎などで働くことができます。